【小説】僕の戦争と青い兵器 第五話 ドラえもん二次創作

Game Introduction

突如として始まった、裏山での戦闘。 訓練区域に現れたドラえもんの砲撃に、部隊は混乱していた。 「全員、散開! 木々を遮蔽に使え! 目標は一点、戦闘開始!」 先生の怒号が響く。 僕たちはバラバラに動き、ドラえもんの砲撃を避け続けた。 空気を裂く高周波の轟音。 閃光とともに、レーザーが山肌を斬り裂いた。 破壊された木々の残骸が、熱風に吹き飛ばされていく。 「なんて火力だ……! あんなの、当たったら即死だ!」 スネ夫が叫ぶ。 ジャイアンが地を這いながら返す。 「避けろ! まともにやり合うな!」 だが、そんな中、先生の声が通信に入る。 「全員、次の命令に集中しろ。レーザー砲の発射前、機体の胸部が一瞬だけ開いている。あそこに、動力源がある」 「のび太、狙撃できるか?」 「……やってみる!」 僕はスナイパーライフルを構え、目を凝らした。 レールガンに似た振動が発射前にわずかに感じられる。 そして―― 胸部が、スライドして開く。 「今だ!」 引き金を絞る。 一発。 レーザーが発射されるよりわずかに早く、僕の弾丸がその動力核を撃ち抜いた。 激しいスパークとともに、ドラえもんの胸が揺れる。 そしてレーザー砲が、沈黙した。 「やったか……?」 そう思った瞬間、機体の腹部が展開し、内部から数十体のロボット兵が飛び出してきた。 「接近戦だ、来るぞ!」 ジャイアンが立ち上がる。 その体を包むのは、パワードスーツ。 「さっきから飛び道具ばっかで退屈してたとこだよ!」 拳を振るい、足を蹴り上げ、 鋼鉄の巨人が次々と地面に沈んでいく。 「こっちは任せろ! のび太、スネ夫、静香、後ろを頼む!」 空からは、静香の声。 「状況、把握。敵、山腹を中心に展開。後方からの増援なし」 上空に浮かぶのは、小型ヘリ。 「まったく……すけべな話ね」 なぜかそう呟いた直後、ヘリから爆撃が始まる。 誘導弾が正確に着弾し、ロボ兵の群れを焼き尽くしていった。 スネ夫が通信で連携を指示する。 「ジャイアン、後方からくる3体、静香が狙ってる! 右側からの連携ルートを確保してくれ!」 「了解!」 一気に戦況は好転した。 そして―― ジャイアンの拳が、ドラえもんの左側装甲を打ち砕く。 剥がれた装甲の奥に、金属の通路が覗いていた。 「中に入れる……?」 先生の判断は早かった。 「偵察に静香。護衛にのび太。突入して内部を探れ」 「了解」 僕と静香は中に飛び込んだ。 通路は思ったよりも広く、どこか生体の中を歩いているような感覚すらあった。 その時―― 外で轟音。 ドラえもんが右手を持ち上げた。 砲口には、散弾型のサブマシンガンが構えられている。 だが、その瞬間。 左側の斜面から一筋の光が走った。 ――ドン!! 爆発。 砲口ごと右腕が吹き飛ぶ。 「誰だ!?」 姿を見せたのは、一人の青年。 ミリタリージャケットに身を包み、肩に担いだのは使用済みのロケットランチャー。 「よう、のび太じゃねぇか! 久しぶりだな!」 「……晴夫!?」 「対猫特殊戦闘部隊、幹部の一人だ。応援に来たぜ」 援軍に支えられ、僕たちはさらに内部へ進む。 通路の奥、ドラえもんの胸部へと続くホールに到着。 その中心にあったのは―― 巨大な円筒形の水槽。 中には、**かつての姿をした“丸いドラえもん”**が眠っていた。 「これは……クローン?」 ドラえもん本体とは別の場所に設置された、何かの装置だった。 通路を進む中、静香が僕に声をかける。 「ねぇ、のび太さんって、昔は“静香ちゃん”って呼んでたのに、どうして“さん”付けに変えたの?」 「えっ……いや、その……なんか、恥ずかしいというか……」 「ふふ、変なの。のび太さんらしいわ」 その会話が終わるのと同時に、静香の体が急に引きずられた。 「――静香!」 後ろから襲撃者。 僕もすぐに追おうとしたが、腕を掴まれ、もう一人の敵に妨害される。 「なっ……お前は……!」 仮面の奥からわずかに見えたその目に、僕は覚えがあった。 「き、君は……できっ――」 「久しぶりだね。野比君」 「静香君は、預かるよ。そして……このドラえもんは“本機”じゃない」 「……!」 「君たちの戦闘データは、十分に回収させてもらった。では、また会おう」 爆風が吹き、僕はその場から吹き飛ばされた。 追うことも、助けることもできなかった。 後日―― 「……そうか。君は内部で、“あいつ”に似た人物を見たんだな?」 「はい。でも確信はありません……」 「静香は……どうなった?」 「……わかりません。でも、僕は必ず、助けに行きます」 そして―― どこかの暗い部屋。 冷たい鉄格子の向こう、静香が目を覚ます。 「……ここは……?」 「やっとお目覚めになられたのですね」 鉄格子の奥、影の中から現れたのは、もう一人の少女。 「あなたは……?」 「アイ。酢乙女アイですわ」 静香は、彼女の眼をまっすぐ見つめた――。 ――つづく

How To Play

概要欄見てね 個人的に結構面白いと思う 予告トレーラー:https://scratch.mit.edu/projects/1196140771/ 1話:https://scratch.mit.edu/projects/1196376111/ 2話:https://scratch.mit.edu/projects/1196378868/ 3話:https://scratch.mit.edu/projects/1196394727 4話:https://scratch.mit.edu/projects/1196403447/ 5話:https://scratch.mit.edu/projects/1196529831/ 6話:https://scratch.mit.edu/projects/1196591459

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Negitoro-Samurai

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